学校保健室の看護師求人が少ない理由とは?



看護師資格を活かした働き方は近年広がりをみせていますが、最近は大学や短大、専門学校などに設置された健康管理室や保健室に看護師が勤務するケースが増えてきました。

学校の保健室というと保険の先生をイメージする方も多いと思いますが、保健室の先生は養護教諭となり看護師資格は必要なく、他の教員同様、養護教諭の教員免許を取得しています。


では、なぜ学校で看護師資格を持つ人材が求められるようになってきたのでしょうか。近年注目を集めつつある学校保健室勤務の看護師の実情について見ていきたいと思います。


学校保健室で働く看護師の仕事内容について

学校の保健室や健康管理室での業務には、以下のようなものがあります。

1.健康診断のスケジューリング、準備、実施
2.学生の健康管理、健康指導
3.学生と教員に対する健康相談
4.学生や教員、職員の急病やけがに対する応急処置、医療機関への連絡・連携


勤務先によっては、これらに加えて遠足や課外授業の随行、各種健康証明書の作成、衛生管理、保健室だよりなどの広報物・配布物の作成などがあり、その業務は多岐にわたります。

そのため、学校保健室では養護教諭免許をもつ常勤スタッフが一人、非常勤看護師一名といった2人体制をとるところが多く見られます。

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学校保健室で働く看護師の給料について



学校保健室勤務の看護師は、常勤の正社員待遇、時間勤務のパート・アルバイトの非常勤待遇の働き方があります。それぞれ給与・勤務体系が異なりますので、ご紹介していきましょう。

正規職員

年収平均 350万円~500万円 勤務地によって異なる
平均月収 20~25万円
各種手当 (通勤・残業・住宅・公務)、昇給・退職金がある場合が多い
勤務時間 朝8:30~夕方18:30 日勤・シフトあり 残業はないorあっても僅少
休日 基本土日祝日休みの週休二日制、部活や学校行事によって休日が振替えられる場合あり

パート職員

時給平均 1200円~2100円
各種手当て 基本的になし
勤務時間 シフト制、一日4~6時間勤務 残業は月5~10時間程度
休日 土日祝日休みの完全週休二日制、夏期休暇、年末年始休暇あり


病院勤務の看護師と比較すると、給与水準が低いと感じる方も多いかもしれません。

しかし、病棟看護師の大きな収入源となる夜勤・残業手当がないこと、土日祝日など休みなどが多いこと、高度な医療スキルを要さず生死に関わる重大な責務を負わないことなどを考慮すると、かなり良い給与だと言えるのではないでしょうか?


勤務先による給与の違い

学校勤務の看護師の給与は、学校の規模や公立・私立の違いによって異なります。

基本的に生徒数や教職員が多い学校の場合は、その分仕事の量が多くなることもあり、基本給が高い傾向にあります。業務の量が多少多くても基本給が高いところで働きたいという方は、学校の規模や生徒数をチェックするのがオススメです。


また、公立か私立か、地方にあるか都心部にあるかによっても、給与が変わってきます。一般的には公立よりも私立の学校の方が給与水準は高い傾向にあり、私立の中でも高い所と低いところの差が大きい、という特徴があります。

また、公立・国立の学校の場合は、全国的に給与にそれほど差はありませんが、私立の場合、学校の規模や経営状態によって大きく差がでてきます。そのため、学生数が多く経営状態の良い都心部の大学の方が給与が高いケースが多く見られます。

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保健室看護師に向いている人



学校の保健室で働く看護師に求められるのは、やはり高いコミュニケーション能力です。

保健室勤務というと、来訪者がいない時には一人で黙々と業務に励んでいるというイメージが強いかもしれませんが、健康診断の実施や衛生管理、集団感染の予防対策などの業務において、学校関係者や提携医療機関、職員など多種多様の方々と接する必要があります。


日頃の業務でそれほど接する機会がない方々と、必要な時に必要な時間だけやりとりを行い、自分の意図や業務内容・要望などを伝えなければならないため、想像以上に傾聴やプレゼン能力などが必要となります。

また、保健室を訪れる生徒・学生の中には、発熱や腹痛といった病気を緩和して欲しいという希望を持つ人も多いですが、中には深い悩みを抱いて授業に出ることができない、人間関係に問題があって教室や講堂へ行けない、といった人もいます。


そういった人たちをメンタル面で支えるためにも、学校の保健室では。人の心の機微を察することに長けた、コミュニケーション力の高い人材が求められています。


保健室看護師として働くには?



勤務先や働き方によって給与に大きな差がでる学校看護師

保健室看護師は、勤務形態や勤務先の学校によって給与差が顕著にでるという特徴があります。

そのため、学校看護師として働くことを希望する際には、自分が何を一番重視しているかをハッキリさせることが重要です。その点を明確にすることで、選ぶべき勤務先が自然と決まってくるはずです。

例えば、

「業務が多少きつくても良いので、基本給の良いところを選びたい!」

給与の高さが最優先→都心部の私立大学、高校などの常勤看護師を志望する

「体力的な問題があるので、ゆっくりと自分のペースで仕事がしたい」

勤務時間や労働環境が最優先→規模の小さな私立高校のパート看護師を志望する


「基本給はそこそこで良いので、安定した給与をもらいたい」

安定性が最優先→国公立大学、公立高校の常勤看護師を志望する


このように、自分が職場・勤務先に要望するもの、希望するものを明らかにしておくことで、適切な勤務先は大きく違ってきます。目先の提示給与などに惑わされず、自分に合った職場を選べるよう心がけましょう。


学校看護師の求人情報は貴重?

志望すべき勤務先が大体見えてきたら求人情報の収集が必要となりますが、ここで問題なのが、学校看護師の求人数が非常に少ないということです。

そもそも、学校看護師は一つの学校に1~3人程度の在籍となる上、常勤看護師は1名程度が基本です。このことを考えただけでも、一般の病院看護師と比較して、求人数が非常に少ないことが想像できると思います。


その上、学校看護師は労働環境が良いため離職率が低く、結婚・出産・育児中でも仕事が続けやすいため、中途退職者が少ないという特徴があります。常勤で定年まで働き続ける方も少なくなく、なかなか採用の枠が空かないという背景もあります。

ただし最近の傾向として、疾病を抱えて通学する学生数の増加に対する対策、集団感染予防やストレスケアに対応できる人材確保などを目的として、学校保健室に養護教諭の他に看護師をおいて対応する学校が増えてきているため、今後、微増ではありますが、看護師の求人案件が増えることが予想されています。

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学校看護師の求人を効率良く集めるには

学校看護師は非常に人気が高い職種となるため、学校側が殺到する応募者への対応に苦慮する場合が多く見られます。

そういったこともあり、最近は多くの学校が、実績ある転職サイトの運営会社に募集から採用前までの対応を、一括して依頼するケースが非常に増えてきています。


そのため、学校看護師の求人案件の9割以上は看護師専門サイトに掲載されるといわれており、一般の求人サイトやハローワークではほぼ目にすることができないというのが現状です。

数が少なく貴重な学校看護師の求人情報を効率良く探したい方は、看護師専門の転職サイトや支援サイトを活用することをおすすめします。




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