救急外来看護師の転職先となるのはどんな病院?



救急外来看護師という働き方があります。休日や夜中などに緊急に運ばれてくる患者さんへの対応を行わなければならないところでの勤務で、非常に大変ではありますが、それだけ責任も大きくやりがいを感じる人もいます。

ここでは救急外来看護師について考えていきたいと思います。


救急外来看護師の仕事内容

救急外来看護師の仕事について考えていきます。そもそも「救急外来」とは何でしょうか。真夜中に急に心臓が苦しくなった、交通事故に遭い大けがをしている、そうした「今すぐに」医療措置をしないと命に関わるという患者さんが運ばれて切るのが救急外来です。

そこで働く看護師を救急看護師と呼びますが、別名ER看護師と呼ぶ場合もあります。「ER」というテレビドラマで覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。


救急外来の特徴

救急外来の特徴として、特定の診療科目に限定されずに対処しなければいけないということがあります。どんな状態の人が運ばれてくるのかわからないということです。

例えば、真夜中にお腹に激痛が走って運ばれてきても、それが胃に穴が開いてしまったのか、異物が混入してしまったのか、あるいは腹部の筋肉に異常があるのかわかりません。ありとあらゆる症状、けがの患者さんが運ばれてくるのが救急外来だと考えてください。


救急外来には、その内容によって

・「救急外来(救急科)のある総合病院」
・「診療科目(内科・小児科等)毎の救急外来病院」
・「一次~三次救急外来の病院・クリニック」

という分け方がありますが、一次対応としてはどんな患者さんでも引き受けるのが原則です。救急車で運ばれる場合は、いちばん上の総合病院であることが多いです。


救急外来看護師の仕事



上記のように、どのような原因で症状に苦しんでいるのかわからない患者さんも多く、臨機応変に対応しなけれないけません。一刻を争う場合もありますので、素早く準備をして対応できるようにすることが大切です。

救急外来看護師は、担当医師の指示のもと、命を助けるべく補助を行うのが仕事の中心となりますが、患者さんの容体は刻一刻と変わっていきますので、常に容態を確認しながら救命第一に考えて行動することが大切です。


1.患者さんが運ばれる前の仕事

ご自身、あるいはご家族が連れてくる場合もありますが、救急車で運ばれる場合は事前に、救急車と連絡を取り患者さんの容体を把握します。意識が怪しければ呼吸器の用意をしますし、出血が多い場合は輸血や止血の準備をします。

少しでも患者さんが助かるように準備を速やかに行うのが、救急外来看護師の最初の仕事です。

2.患者さんがやってきてからの仕事

患者さんは苦しんでいますので、医師と連携しながら応急措置を行います。気道の確保や血管の確保などを同時並行的に進める場合もあります。

それと合わせて、意識がある場合は患者さんご自身、またご家族から既往症の有無や、発症時の状況などを詳しく聞きます。当然動揺している場合もありますので、落ち着いて話をできる環境を作ってあげるのも仕事の1つです。

3.救命措置が終わってからの仕事

場合によっては緊急手術などを行わなければいけない場合もありますし、状況を飲みこめておらず、あわてて精神的に不安定な状況にある患者さんやご家族に、いまの状況を説明し、落ち着いていただくことも重要な仕事です。

緊急処置が終わり、とりあえず症状の悪化が食い止められたら、今後の医療方針についても説明していくことになります。


救急外来看護師のメリット・デメリット

救急看護師だからこそ経験できることもありますし、その業務上大変なこともあります。

1.メリット

緊急時の対応をするわけですので、看護技術が身につきますし、さまざまなケースの患者さんに触れるので、多くの症例を学んで専門知識を吸収できます。また、最新の医療・救命機器や技術についても知見を深めることができます。

また、人の命を助けたという達成感もやりがいとして残ります。総じて、看護師としてのスキルアップにつながるのが救急外来看護師のメリットといえます。

2.デメリット

逆にデメリットもあります。救急対応をするわけですから、夜勤や残業は避けて通れません。ご自身のライフスタイルの充実を第一に考える場合はこの職場は向かないかもしれません。自分の当直ではない日であっても、何かあれば業務に入る必要も出てきます。何より、患者さんの命が最優先なのです。

また、救急外来という性質上、治療虚しく亡くなられる方もいらっしゃいます。これは避けられないことですが、通常の外来看護師に比べて、人の命に立ち会う確率は大きく上がります。そうした精神的な負担が大きいということも認識しておきましょう。

<関連記事>
手術室看護師の求人先・待遇を知っておこう


救急外来看護師のお給料について



救急外来看護師の収入ですが、一般的な外来の看護師に比べれば高い傾向にあります。これは、救急外来という職場の特性上によるものが大きいのです。


救急外来は

・夜勤が多い
・残業が多い


ということを避けて通れません。どんな時間、どんな場合であっても患者さんの治療をするのが最優先だからです。

従って、通常の給与に加えて、「夜勤手当」が付き「残業手当」も多めになります。もちろん、毎日夜勤があるわけではありませんが(シフト制です)、月に4日前後は覚悟しておいてください。

収入の平均は年収ベースで500万円前後の場合が多く、通常の外来看護師と比べて100万円程度多くなっています。これは夜勤手当分と残業手当分が大きく加算されているためです。

<関連記事>
大卒と専門卒、看護師の給与に違いはある?


救急外来看護師に向いている人

救急外来は、さまざまな症状の人が運ばれてきてそれに対して、適切な対応をしなければなりません。そうした中で「向いている人」といいますが「求められる人」は、以下のような人であるといわれています。


1.看護師経験が豊富な人

新人の看護師がいきなり、このような場所に配属されても何もできないでしょう。ある程度の看護師経験(少なくとも3年以上)ないと、そもそも救急外来看護師として採用されないと思います。

頭だけの知識だけではなく、その場で臨機応変に体が動いて対応できる、そのようなことは看護師として一定以上の経験がないとできないことです。

外来だけではなく、病棟や手術室などいろいろな場所での経験は、緊急外来という場所では大いに生かせるものだといえます。看護師の「応用問題」の最たるものがこの救急外来看護師だと考えてください。


2.自分で考えて行動できる判断力のある人

医師に従わず勝手に行動するということではなく、緊急の現場では受け身の姿勢ではなく、患者さんの容体を把握して適切な措置が求められます。「自分で考えて」というのは、勝手に自分の判断をするのではなく、医師やほかのスタッフにコミュニケーションをとりながら、積極的な医療措置を考えられるということです。

ぼーっとしていては決して許されない職場であることを強く意識して、緊張感を持って取り組める人が向いています。突き詰めると「責任感」ということでしょうか。人の命が助かるかどうかの最前線であるということを強く意識できる人が求められます。


3.専門知識のある人

ある分野に特に詳しいという人も歓迎されます。どんな症状の患者さんにも対応しなければいけないため、「ジェネラリスト」が求められると思われがちですが、救急外来の対応は看護師1人で行うわけではありません。

ひょっとすると、脳梗塞などの兆候がその患者さんには見られるかもしれません。脳神経科に詳しければ、すぐさまそれを医師に報告して、適切な治療をしてもらうこということも可能です。

医師もすべての分野に精通しているとは限りませんし、緊急の現場で応急処置に懸命で見落としがあるかもしれません。専門知識はその「穴」を塞ぎ、より適切な治療を患者さんに行うのに役に立ちます。

<関連記事>
看護師がスキルアップできる転職先・急性期病院


救急外来看護師として働くためには?



救急外来看護師として働くためには、救急外来のある大病院や緊急医療センターなどの求人を探すことが第一です。街のクリニックなどは救急外来はないので除外してください。

上でも書いたように、看護師としてのさまざまな場面の経験や専門性が強く求められる職場です。経験や知識がある人のほうが採用されやすいのは事実で、新人の看護師の方はまずほかの部署で経験を積んだほうがいいかと思います。


救急外来看護師は、夜勤や緊急時の対応などで非常にハードな職場のため、慢性的に人員が不足している傾向にあります。フルタイムの職員として、夜勤やシフト勤務を繰り返しながら働くのも1つの方法ですが(収入も高くなりますが)、非常勤として「夜勤限定」の救急外来看護師を募集している病院もあります。

非常勤の場合、自分の経験、専門性を「売る」という方法ですが、それでも能力のある救急外来看護師は需要が大きいのが現実です。働き方の1つとして考えてみてもいいと思います。


いずれにせよ、求人を見つけないことには働くことができません。救急外来のある大病院のホームページなどを見て応募するのも1つの方法ですが、看護師専門の転職サイトを利用するというやり方もあります。

実績のあるサイトであれば、病院側の信頼も厚く、好条件の求人がある場合もあります。経験や知識をどの程度活かせるかどうか、収入や待遇はどうか、勤務時間はどうか、など比較して、自分の希望にいちばん近い転職先を探すことができます。


「救急外来」という項目で検索すれば、救急外来看護師を募集している病院がヒットして表示されます。その中で、ご自身の希望や条件に適したところを順位づけて、上から応募していけば非常に効率的です。

中には「非公開」求人もあり、より条件がよいものもあります。ただし、これは病院が求める条件も高いことが多く、だからこそ、一般向けに募集せず、専門サイトを通じて本当に能力のある人を求めるという方法です。


転職サイトには病院側がお金を払っていますので、相手も真剣に採用を考えています。自分に自信があり、是非とも救急外来で働きたいという方がいらっしゃったら、まず転職サイトに登録していただき、その現状がどのようなものなのかを把握していただければと思います。

登録しても実際に応募する、しないは本人の判断なので、まずどういうものなのかを知っていただくのは悪くないと思います。


まとめ

  • 緊急外来はあらゆる症状の患者さんが運ばれてくるため、臨機応変に適切な対応が必要
  • 労働条件はハードで、夜勤や残業も恒常的にある
  • 専門知識や最新医療への知見が深まる
  • ハードな分、収入は通常の外来よりもかなり高い
  • 相応の経験や知識が求められるため、経験の浅い人は難しい
  • 専門的で経験のある人材を求めているので、転職サイトを通じた案件が多い




 看護師転職サイト、おすすめ人気ランキング!



このページの先頭へ