介護施設で働く看護師の仕事



昔は看護師の職場というと病院やクリニックというイメージでしたが、実際には看護師がそのスキルを発揮できる場は、本当にたくさんあります。特に介護業界が注目されるようになってから、介護施設での看護師としての仕事に興味を持つ人が増えると同時に、転職を検討する人が増えてきました。

そこで介護施設での看護業務にはどのようなものがあるのか、また収入や勤務形態はどのようになっているのかを調べ、ご紹介していきたいと思います。


介護施設ってどんなところ?



介護施設といってもいろいろな種類があり、施設によってその役割は異なります。

大きく分けて2種類あり、ひとつは介護保険法に基づいて設置されている『介護保施設』で、介護認定を受けている施設となります。もうひとつは介護認定に関係なく入所できる入所施設です。

ここで、代表的な介護施設について解説しましょう。

老人保健施設(老健)

老人保健は略して『老健』と呼ばれている介護施設です。

介護に関する法律である『介護保険法』に基づいて設置されている施設で、入院治療が必要な症状ではないけれど在宅での介護が困難な老人が入所し、在宅での介護を可能が可能となるようリハビリを行なう施設になります。

介護保険で『要介護1』以上であると認定された人が利用できます。

特別養護老人ホーム(特養)

老健が自宅で生活できるようになることを目的としているのに対し、特養は自力での生活が困難となってしまった老人が、生活の上で必要な幅広い介護を受けながら、終の棲家として生活する施設となります。

老人ホームには有料老人ホームという種類もあり、こちらは民間で運営しているところが多いので入居費用もかなり高額になるのですが、特養は公共団体などが運営する施設になるので、有料老人ホームと比べると入居費用が低いため非常に人気です。

低料金ということもあって全国で50万人以上の人が空き待ちをしています。

デイサービス

デイサービスは基本的に宿泊はなく、日中のみ運営されている施設です。日中デイサービスでリハビリをすることで、自宅での生活がよりよいものになることを目的としているほか、デイサービスで行われるレクリエーションなどを楽しみ、老人が楽しい日常生活を送ることが目的です。

またデイサービスを利用することで、要介護者の近親者(普段要介護者の介護をしている人)の負担が軽くなるというメリットもあります。

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介護施設で働く看護師の仕事とは?



介護施設での看護師のは、施設を利用する人の健康管理に携わる業務全般を行なうことになります。

では、具体的な業務内容をみていきましょう。

注射や服薬管理といった医療業務

血圧の測定や服薬管理、点滴や注射といった、看護師でないと行なうことができない医療行為全般が業務内容に入ります。

お年寄りは痰を切ることが難しいので、たんの吸引も重要な業務になりますし、服薬するお薬も多いため、それらの管理も大切です。こうした医療業務においては、病院の病棟と大きな差はないと思われます。

介護業務の一部を行なうことも

病棟でも排泄補助などの看護業務は多いかと思いますが、介護施設でのこれらの業務があります。

ただし介護士が在籍しているので、これらの介護業務は一般の病棟と比べると少ない場合が多いようです。とはいえ、通りかかった利用者に急な介護を依頼されることも少なくないので、臨機応変に介護業務を行なうことが必須となります。

病院での看護業務と異なる点

病院では医師の指示に沿った対応をすることが多いのに対し、介護施設では医療行為において看護師の判断に委ねられる部分がとても多いです。

施設によっては医師を配置しなければならないところもあるため、そうした施設であれば医師に指示を仰ぐことも可能ですが、医師のいない施設では介護士から指示を仰がれた際には看護師が判断し、対処することになります。


こうした点から、介護施設での看護師は非常に大きな責任があるので、十分なキャリアが必要となるでしょう。

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最近注目されてる小規模多機能型居宅介護施設とは



小規模多機能型居宅介護施設とは、いろいろな介護施設の役割を複合して行なう介護施設と考えるとわかりやすいかもしれません。

デイサービスは日中だけ、老健は宿泊のみなどと利用方法が決まっているのに対し、小規模多機能型居宅介護施設では利用者の自宅に訪問したり、逆に利用者が施設に通ってきたり、必要に応じて宿泊も受け入れるなど、幅広い利用方法があります。

利用範囲が広いため、さまざまな運用が試行錯誤しながら行われているところが多いです。

小規模多機能型居宅介護施設の看護師の仕事内容

小規模多機能型居宅介護施設での看護業務はデイサービスなどの施設と近いですが、用途が幅広いため業務も多岐に渡ります。

利用者の状況もさまざまですので、看護師だけの判断では不安が生じることも。そのため介護士やケアマネジャーと密な連携を取りながら、利用者への介護や看護にあたります。

ただし、施設の利用者は25名までと少人数制なので、その分利用者一人ひとりの状態を把握しやすいといった特徴があります。施設によっては介護業務的作業が多いところもあります。

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介護施設で働く前に知っておきたいこと


安定した収入が期待できる

介護施設で働く看護師の収入は、その施設形態(デイサービスか老健かなど)によって異なりますが、業務時間を考えると病院勤務と大きな差はないと思われます。病院勤務でも、夜勤の大学病院や総合病院と比べると小規模なクリニックなどは収入が低くなりますよね。

そういった施設の違いと同じに考えてよいでしょう。逆に准看護師の場合は、病院勤務だと看護師と比べて収入が低いのに対し、介護施設では准看護師も十分に活躍することができるため、収入が高く設定されていることが多いようです。

責任が大きい分やりがいがある

病院では看護師がたくさん在籍しているのに対し、介護施設では1~3人など少人数制をとっているところが多いです。

そのため医療行為におけるさまざまな判断をくださなければならないことも多々あり、その責任は重大です。しかし、責任が大きいぶんやりがいもありますので、より看護師として責任のある仕事がしたいという方には、介護施設での業務は適していると思われます。

職場の人間関係に苦労することも

病院などでも同様ですが、介護業界も人間関係に悩む人が多い業界として知られています。

介護士同士のコミュニケーションも難しい面があるようですが、介護士と看護師の関係も難しく、ベテランの介護士の場合は新米の看護師よりも施設においての対応その他に詳しいため、不慣れな看護師は指摘の対象とされることもあるようです。

介護士の収入は看護師と比べると低いので、介護士よりも知識が乏しいと指摘の対象となるのもうなずけます。深い知識やスキルを取得し、万全の体制で業務に臨む必要があるでしょう。

比較的求人を探しやすい

学校保健室などの施設と比べると、介護施設の看護師は求人が多いので、募集を見つけやすいというのもひとつのメリットだといえます。

しかし、施設によって収入や雇用条件などにかなり違いがありますので、よりよい条件で働ける介護施設を探すのが難しいことも。こうした時に転職サイトを活用すると、求人を比較しながら確認することができるのでおすすめです。

昔と比べると、今は多くの施設が転職サイトへの求人情報掲載を採用しているので、もれなく地域の求人をチェックできるというメリットもあります。

まとめ

  • 介護施設にはいろいろな種類がある
  • 介護施設によって看護師の業務に違いが出ることも
  • 収入が安定しておりやりがいもあるが、人間関係が難しい現場もあるので注意
  • 求人情報は転職サイトを活用することで、よりよい条件の求人を見つけやすくなる



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