看護師求人の「臨床経験3年以上」は絶対条件なの?



看護師の転職の際の求人票などに「臨床経験3年以上」と書かれていることが多いのですが、これはどういうことを意味するのでしょうか。

「臨床」というとベッドの近く=病棟看護師を3年やっていないと転職できないの?など、さまざまな疑問点が出てきます。ここではそうした看護師の求人条件についてお話致します。


求人条件、臨床経験3年以上は必要?

求人条件に「3年以上」と書いてある場合、その求人側の意図を読み取る必要があります。

「臨床」とは?



まず「臨床」という言葉です。これは、募集側によって意図しているものが少し違うようです。

・文字通りベッドの近くで看護をしていた→◎ 
これは絶対に大丈夫です。患者さんに対してあらゆる看護行為をしてきたことの証明になります。手術室やICUの勤務でも問題ありません。

・外来で採血や注射などの経験がある→○ 
これも問題ないと思います。病棟だけに限定するとそもそも該当者が少なくなってしまいます。看護、医療技術のある人と解釈してください。

・企業や学校、福祉施設などで(看護師資格を有する人として)働いていた→△ 
企業看護師や学校看護師の場合です。医療技術を求めている場合は、その経験がないわけですので求めているものに合致しない可能性があります。

ただし、「社会人経験」という意味で考えているのであれば大丈夫。募集段階で聞いてみてもいいと思います。

・ペーパー看護師、無職等→×
経験がないのですからまず難しいと思ってください。「社会人経験」だけを求めるのであれば、そもそも看護師資格を活かせるような求人ではないと思います。


臨床経験3年が意味するもの

これは大きく2つに分かれます。

1.3年の技術が必要なところ

よくいわれるように、看護師以外の普通の社会人でも同じところには3年いろといわれますが、これは3年もいられないようなこらえ性のない人は採用しても続かないという古い価値観というよりも、3年くらい経験しないと営業ならば営業の即戦力スキルが身に付かないということが大きいようです。

看護師の場合も同様です。3年が正しいのかどうかわかりませんが、注射や採血をスムーズに行えて、臨機応変に看護技術を使えるためには、このくらいが必要だということ。

本当に看護師の技術を求めて「臨床経験3年」と謳っているところについては、転職後、即戦力で何でも一通りできる看護師としての働きが求められます。

少なくとも注射や採血ができないというレベルでは話になりません。言い換えると明確に「新人はお断り」と伝えているケースです。

2.なんとなくそう書いている

見分けるのは大変ですが、ほかと横並びで「臨床経験3年」と要綱に書いているところもあります。その場合、ずっと病院の受付や、注射などを行わない業務を行っていた人や、看護師経験が3年未満に人であっても採用される可能性があります。

この場合、熱意や情熱をアピールすれば採用される可能性もありますので、担当の人に詳しく聞いてみるのをお勧めします。

3.どちらの意味なのか見極める

どちらのケースなのかは詳しく聞いてみないとわかりませんが、それを理解するのは難しく、転職サイトなどを利用してその条件から判断しましょう。

給料が新人と同じくらいならば、経験は評価されていないということになります。

企業の採用でもそうですが、1のケースは「経験者採用」、2のケースは「ポテンシャル採用」に近く、2の場合は、人の出入りが激しい(たくさん辞めていく)「ブラック」な職場である可能性があります。

要は誰でもよく、欠員を埋めたいのです。そういうところは避けられるようにしなければならず、どういう経験があっても、転職サイトに登録して詳細を判断する必要があると考えます。

経験がないのに、経験があると偽って応募しても後で苦労。年齢が若く、新卒採用の枠でも応募可能ならば、そちらに切り替えるのも1つのやり方です。


看護経験3年は転職の強みになる?!



しっかりと臨床経験が3年以上ある看護師であれば、どのケースであれ、「臨床経験3年以上」の求人に応募して困ることはないと思います(そのほかにICU勤務や手術室勤務といった条件が付いている場合は別です)。

3年経って「1人前」になった以上、ご自身の今後のキャリアや生き方について判断できるアドバンテージを得たと考えてください。どこに行っても通用するスキルと経験があるので、多様な看護師のあり方から模索できます。

そのままの職場でキャリアを積む

実務が身に付いたうえで、現在の職場でキャリアを積んでいくことはもちろんOKです。周囲の信頼が高くなれば、収入だけでなく役職なども上がっていきます。

②高収入を求めて転職

基礎が身に付いているので、より高収入を目指せる職場に転職するのも1つの方法です。それだけハードなこともあるかもしれませんが、基礎力はそれを支えてくれる土台になるはずです。

③専門性を高める転職

ICU、手術室看護師や、専門科の看護師として経験を積むのもありです。眼科のプロフェッショナルを目指すとか、複数の専門科を経験して、ゼネラリストとしての深みを増すというのもよいかと思います。

④ライフスタイルを充実させる転職

結婚や出産を経験された方もいらっしゃいますし、それに備えて自分の時間を確保したいという人もいるでしょう。時間が拘束される病院から、休みが定期的にあり残業も少ないクリニックなどへ転職するのも1つの方法です。経験が豊かな人ならば、そうした職場でも歓迎されると思います。

看護師としての方向性を決めていくためにも、この3年とう臨床経験は無駄にはならず、大きな武器となるということを理解してください。

もし転職が頭にある場合は、3年経過後に少しずつ動き出してみましょう。転職サイトなどに登録して、実際の求人内容や待遇、どんな職場があるかなどを知っておくのも準備として結構なことだと思います。


看護師1年目で転職はあり?



医師、じゃなかった「石の上にも3年」(笑)という言葉もあり、ある程度続いていることは、世の中の人は評価します。1年目で転職するということについては、少なくとも(看護師に限らず)プラスの評価をされることは少ないと思います。

しかし、ブラックな職場で無理に耐えて、体を壊したり、心を病んでしまってはそれ以上の取り返しのつかないことになってしまいます。本当に現在の環境が厳しいのならば、1年目であっても転職するのはありです。ただし、やはりデメリットというものはあります。転職先別に考えていきましょう。

1.第二新卒

実質、それまでの経験は求められなく、新卒と同じようなポテンシャルを期待しての採用です。心機一転、まっさらな状態で新しい職場に臨みます。第二新卒を募集しているところであれば、文字通り「2回目」だったら不利な扱いは受けません。

4回目の第二新卒の応募などとなると明らかに「続かない人」だと思われてしまいますのでNGです。

待遇についてはほとんど新卒と変わりありません。ただし、社会人としての最低限のマナーは身に付いているものとしてその部分の教育は省かれる場合があります。ご注意お願いします。

2.病棟勤務

人のなり手が不足している部署で、採用はされやすいところです。ただし、それだけ過酷な環境でもあり、そもそも辞めた理由が病棟勤務にあった人ならば同じことの繰り返しになります。

需要が多いということは、それだけ人材の流出が激しいということもあると意識してください。

3.クリニック勤務

労働時間も少なく、夜勤もなく、休日も安定しているのでよい労働環境を求めている人にとっては、転職したいところですが、なかなか難しいようです。そもそも求人を見つけづらいことと、新人教育をするだけの余力がないために即戦力での働きが求められるからです。

経験のなさを上回る何かを示せなければ、ほかの経験のある看護師の人には採用時点で勝てないということを理解してください。

4.介護施設勤務

介護の現場は常に人員が不足しています。介護施設での看護師は医療行為はそれほどありませんが、代わりに介護、肉体労働が多くなります。介護職自体がハードなのはよく知られています。

看護師して就職するのであれば、そこまでは求められない(施設の入居者の健康管理等がメインなはずです)とは思いますが、まったく避けされるとも思いません。

医療現場はダメだけどほかならば・・・という人なら試してみる価値はありそうですが、ハードワークそのものが向かない人だと厳しいかもしれません。

5.看護師資格を活かさない転職

看護師としてそもそも向かないと判断しての転職であれば、看護師としての働きを求められない職場に転職すればいいです。1年以内であれば、通常の第二新卒や、新卒の採用枠で転職が可能です。

あとは、どのくらい方向転換をしたことを説明できるかだと思います。また、公務員試験などを目指す場合は、年齢制限がありますので早いほうがいいでしょう。看護大卒ならば「大卒」の枠の受験ができますが、看護学校などだと「高卒」の枠になるので注意してください。


この段階での転職は、キャリアアップというよりも、リトライ、方向転換の意味合いが強くなります。収入や待遇の改善というよりも、もう1回ご自身の今後のキャリアをどうするのか考えた選択をしていただくことになります。

繰り返しますが、採用側の評価はプラスではないということは意識してください。

この段階での転職であっても、看護師として転職したいのであれば看護師専門の転職サイトが利用できます。


「未経験歓迎」や「1年以内OK」のような求人もありますので、そこに応募すれば採用の可能性は高くなります。今の職場に問題があるのならば、無理をして状況を悪化させるよりも、早い段階で今の職場に見切りをつけるのも大切な場合があります。

ともかく、転職が頭に浮かんだら、実際に動くか動かないのかに関わらず、転職サイトに登録してみて、看護師経験1年目での転職状況について伺ってみるのもひとつの手です。


まとめ

  • 「臨床」にはいろいろな意味があるが、実際に採血などの医療行為をしていたり、病棟勤務があればほぼそれを満たしているとかんがえてよい
  • その理由は准看護師養成課程がそれほど恵まれていないことが大きい
  • スキル不問のケースもあるため、個別に確認すべき。ただし、職場はハードなケースが多い
  • 1年未満での転職も大丈夫。ただし、新卒と同じような待遇になることは覚悟が必要
  • 求人が多い=誰でも歓迎の職場は、厳しい環境のケースもあり
  • いずれの場合も、転職サイトで今の自分の価値や、求人状況を確認しておくのがよい




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