看護師転職、派遣で働くメリット・デメリットは?



看護師という職業は夜勤残業は当たり前、1日に十数時間拘束される辛いものというイメージが強いものです。

しかし、この数年で看護師の働き方も多様化し、様々な選択肢が選べるようになりました。派遣という働き方もその選択肢の一つです。

ここでは、ライフスタイルに合わせた働き方ができる看護師の派遣という働き方について考えていきたいと思います。


看護師の派遣先にはどんなところがある?



看護師の派遣先というと、病院やクリニックをイメージされる方も多いと思います。それに間違いはないのですが、看護師の派遣先を考える場合はまず「労働派遣法」による制限を念頭においておく必要があります。

看護師の派遣が可能なのはどんな所?

労働派遣法では、看護師の派遣が可能な対象業務は以下のものと定められています。

・養護老人ホーム
・特別養護老人ホーム
・デイサービスセンター
・介護支援センター

これらの社会福祉施設で行われる医療業務についてのみ、看護師の派遣は可能とされており、医療機関への看護師の一般派遣は禁止されています。

ここで、病院や診療所への派遣が禁止であるならば、派遣看護師として働くメリットが少なくなってしまう!と考える方も多いと思います。しかし心配はいりません。

医療機関(病院、クリニック、助産所、介護老人保健施設、訪問介護センター)などへの看護師の一般派遣は禁止されていますが、例外が存在します。この例外とは以下の2つの場合を指します。

1.医療機関において、産休・育休・介護休暇中の看護師の代替である
2.紹介予定派遣である


1の「産休・育休・介護休暇中の看護師の代替である」ですが、この場合、病院側は半年~1年といった、正社員を採用するには中途半端な期間で欠員が出てしまうこととなります(この期間に正社員を雇い入れた場合、産休・育休後の看護師が復職する機会を失う危険性も考えられます)

そのため、この期間の欠員を補充するという目的であれば、看護師の一般派遣も許可されます。

2の「紹介予定派遣である」については、紹介予定派遣をまずご説明する必要がありますね。

Q.紹介予定派遣とは?

紹介予定派遣とは、派遣として就業している期間中、または派遣期間終了時に職業紹介を行うことを予定して行われる派遣です。

簡単に言うと、派遣期間中または派遣終了後に正社員となることを前提とした派遣です。紹介予定派遣では、一定期間派遣社員として働いた後、看護師と派遣先(医療機関や病院)が双方合意した場合、派遣から正社員採用へと移行することとなります。


紹介予定派遣では「正社員となる予定のスタッフを派遣会社が紹介する」という形をとるため、一般派遣とは異なるものと判断され、看護師が医療機関でも一定期間派遣として働くことが可能となるというわけです。

ここで注意しておきたいのが「一定期間」とは6ヶ月以内と定められているということで、紹介予定派遣で医療機関へ派遣された場合は、派遣期間は最長でも半年間となり、以後、同じ派遣先では派遣契約を更新できないということです。


紹介予定派遣は最長半年間の間派遣として働くことができるため、職場の環境や雰囲気、人間関係、業務内容などを確認した上で正社員になるかどうか決めることができるというメリットがあります。

しかし、派遣期間の半年を過ぎると「正社員なるor期間終了後に他の派遣先へ異動する」という選択をすることとなるため、派遣看護師として働き続けることを希望する方には、ある意味悩ましい選択肢の一つともなり得るでしょう。

ここまでのまとめ<看護師の派遣先にはどんなところがある?>

  • 看護師が一般派遣として働くことができるのは、特別養護老人ホームやデイサービスセンター、介護支援センターといった社会福祉施設に限られる
  • 医療機関への派遣は「産休・育休・介護休暇中の看護師の代替」「紹介予定派遣」の場合のみ許可される

派遣看護師のメリット


メリット1 派遣会社に守られて働くことができる

派遣として働く場合、雇用契約や休日などの条件交渉、給与の支払いなどは、すべて派遣会社を通して行われます。また、福利厚生なども派遣会社のものが適用されるため、実際に勤務する病院や医療機関よりも手厚い保障が得られるケースもあります。

このような仕組みとなっているため、交渉や折衝、事務手続きなどを派遣先と行う必要がないため、手続きのわずらわしさなどから解放されるだけでなく、人間関係の軋轢から距離を置くこともできます。

さらに、派遣先で何かしらのトラブルに巻き込まれた際も、派遣会社が間に入って問題解決のために動いてくれることが多いという点も見逃せません。

メリット2 時給が高めに設定されている

派遣看護師の時給相場は2000円程度となっており、一般的な派遣社員と比較してもかなりの高額設定となっています。これは、看護師が国家資格を持つ専門職であること、医療現場が慢性的な人不足状態にあり派遣看護師の需要が高いことが関係しています。

この高額な時給は、常勤の正社員看護師の給与水準にひけをとらない金額となっており、派遣看護師の魅力の一つだと言えるでしょう。但し、派遣看護師の場合は正社員と異なり賞与やボーナスが支給されませんので、その分年収は低くなってしまいます。

メリット3 基本的に残業や夜勤をする必要がない

派遣看護師は設定された時間単位で働くこととなるため、残業や夜勤に入る必要がありません。働く時間を自分である程度コントロールできるという点は、派遣看護師の大きなメリットの一つとなります。

とはいえ、残業や夜勤が100%ないかというとそうとも言い切れません。派遣先や派遣会社の方針や意向によっては、正社員ほどではないものの、多少の残業が発生するケースもありますので注意が必要です。

ただし、サービス残業を強要されたり、無理な残業をたびたび任されたりした場合は、派遣会社を通して契約違反を訴えることも可能です。こういった対応で強く出ることができるのも、派遣看護師の強みとも言えます。

メリット4 仕事と家庭を両立やプライベートの時間の確保が可能になる

派遣として働く場合、就業時間は事前に契約で具体的に決めることができるため、仕事と家庭の両立がしやすく、プライベートの時間をしっかり確保することも可能となります。

病院やクリニックでも日勤のみといった働き方ができますし、一般企業の医務室や健康管理室に勤務する産業看護師として派遣された場合は、平日のみ(土日祝日休み)といった勤務を実現することができます。

出産後、育児をしながら看護師を続けることに不安がある、資格取得のためにまとまった勉強時間を確保したい、家族の介護のために時間と体力に余裕をもった働き方をしたい、こういった様々な要望や希望を叶えることができる派遣は、看護師にとってメリットの大きな勤務形態だと言えるでしょう。

メリット5 実際に勤務した上で働き先を選択できる

看護師の場合、人間関係の問題や職場の雰囲気の悪さなどが理由で離職するケースが多く見られます。

しかし、こういった部分は実際に働いてみないと実感することができないため、転職をした後に職場に問題があることが発覚し「こんなはずではなかったのに……」と大きな後悔をしてしまうケースが散見されています。

そこで活用したいのが前述の紹介予定派遣です。紹介予定派遣であれば、一般派遣が許可されない医療機関でも働くことが可能となりますが、これを利用して最長6ヶ月間「お試し」として働くというのも良いのではないでしょうか?

数ヶ月間その職場で働けば、自分にその勤務先が合っているのかどうか、問題点があるかないかを判断することは可能なはずです。派遣期間が終了する時点で、もし勤務先に納得できればそのまま正社員として契約を行い、問題があると感じたのであれば、次の紹介予定派遣を派遣会社に紹介してもらう、このような転職活動は看護師にとってメリットの大きなものとなると思います。


派遣看護師のデメリット


デメリット1 仕事に安定性がない

派遣看護師は正社員と異なり、契約の時点で雇用期間が設定されています。さらに、紹介予定派遣として医療機関に派遣された場合、派遣期間は最長6ヶ月となり契約期間が終了後は、最後派遣契約を結ぶことができないという制約もあります。

また、一般派遣が認められている社会保険施設への派遣であれば、看護師と派遣先との合意があれば契約を更新することも可能ですが、必ず更新がなされるという保障はどこにもありません。

いずれにしても、正社員と比較して収入や仕事の継続という点で派遣が不安定なことは間違いありません。

デメリット2 賞与や残業手当がない

派遣看護師には賞与が支給されないため、正社員看護師と比べると年収が低くなってしまいます。

また、正社員看護師の収入の大きな部分を占める手当に残業手当がありますが、派遣看護師は基本的に残業がないため当然その手当を得ることができません。その結果、看護師として納得いくだけの収入を得られない可能性があります。

デメリット3 良好な人間関係を築きにくい

派遣看護師は正社員看護師から見ると「いずれいなくなる看護師」「欠員を埋める補充人材」という立場にあるため、なかなか心をひらいてくれない、割り切った形でしか接してくれないという問題があります。

そのため派遣看護師がいくら努力しても、なかなか他の看護師と親しくなることができず、疎外感や孤独感を抱くケースが多いと言われています。


しかしながら、正社員看護師とある程度の距離感があるからこそ、煩わしい人間関係から離れることができる、トラブルに巻き込まれるリスクが低くなるとも考えることもできます。

派遣看護師として働くことを希望するのであれば、これらのメリット・デメリットを念頭に置きながらしっかりと検討することが重要となります。

最近は、看護師専門の求人・転職サイトでも派遣看護師案件を紹介しているケースが多いので、一度無料で利用することができるキャリアコンサルタントなどに相談してみるのも良いでしょう。

派遣看護師のメリット・デメリット まとめ

  • 派遣会社に守られながら働くことができる
  • 時給が高めに設定されている
  • 基本的に残業や夜勤はなし
  • 仕事と家庭を両立しながらプライベートの時間を確保できる
  • 紹介予定派遣で「お試し」として働くことができる
  • 仕事に安定性がなく、賞与や残業手当が得られない
  • 親密な人間関係を築きにくく、疎外感を感じやすい



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