老健への看護師転職の前に知っておきたいこと



高齢化が急速にすすむ日本において、介護老人保健施設=老健のような高齢者に対応した介護サービスの需要は年々増加を続けています。それに伴い、高齢者介護施設における看護師求人も増えており、転職先として老健が気になっている、という方も多くなってきています。

しかしながら、病院と老健では看護師の業務や立ち位置など様々な違いがあり、転職活動前にそれらについて知っておくことが重要となります。

ここではまず、老健へ転職する前に知っておきたい基礎知識についてご説明していきたいと思います。


老健(介護老人保健施設)とは?

介護老人保健施設は「老健(ろうけん)」といった略称で呼ばれることが多い施設で、簡単に言うと、自宅と病院の中間的な役割を果たす介護施設とされています。

特徴として「あくまで在宅復帰を目的としている」という点が挙げられ、一生涯にわたって生活をする場ではなく、自宅で元の生活に戻るために必要な身体機能を取り戻すための訓練やケア、サポートを受ける施設といった性質を持ちます。

入所期間

老健の入所期間について、介護保険法上の制限、期限はありません。ただし、老健は在宅復帰を目指す施設となるため終身利用は不可。入所期間は3ヶ月から半年、長くとも一年未満とされています。

また、退所後自宅での生活に支障がないようサポートするケースも多く、在宅サービスを利用する場合は、施設側がケアマネージャーや家族に対して服薬状況やリハビリの概要と留意点、健康・医療情報などを提供しています。

入所条件

老健の入所対象者は、原則65歳以上で「要介護1」以上の介護認定を受けている方となっています。入所申請には、診断書や主治医意見書などの提出が求められ、見学から面談、本人の健康状態と介護度の審査などを経て、入所診断が行われます。

また、地域密着型の老健の場合は、施設のある地区(市区町村)に住民票があること、などが条件として加えられるケースも多く見られます。

特養、老人ホームとの違い



特養や老人ホームと同様に、老健では常時介護やサポートが必要な方、自宅で自立した生活が難しい方が入所対象者となります。そのため同一視されがちではありますが、次のような大きな違いがあります。

特養・老人ホーム:終身にわたって介護・援助を行う施設



老健:利用者が自宅で自立した生活を送れるよう、必要なリハビリや訓練を提供する施設


この違いをしっかり認識しておくと、老健での看護師の立ち位置も理解しやすいかもしれません。


提供される介護・医療サービス

老健では看護師や理学療法士、管理栄養士などの専門資格を持ったスタッフが自宅支援をサポートしており、老人ホームなどと比較して、より高度なリハビリや医療処置が受けられるという特徴があります。

また、特養などの施設を比べると、多くの介護・看護スタッフや医師、専門スキル持ちの職員に対応されることが多いため、施設利用料が少々高額の設定となっています。

老健利用者の主な活動内容

老健では自立復帰を目指していることから、食事や入浴、排泄といった日常生活でのサポートを受けながら、リハビリをはじめとした機能訓練を続けて行くことになります。

看護師はそういった施設利用者を、主に医療従事者の立場からサポートすることになり、健康管理や服薬指導、協力医療機関と連携を行う上での窓口的役割などを担当することになります。

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老健で働く看護師の仕事内容について



老健における看護師の業務内容は、施設によって細かな違いはあるものの、基本的には健康管理となります。

毎日の検温やバイタルチェック、服薬管理・服薬指導などが主な業務となり、勤務先によっては機能訓練の手伝いや補助、日常生活サポート(食事介助、入浴介助、排便コントロール)などを担当する場合もあります。


また、老健は医療機関と連携をとっている所が多く、医師や医療機関からの指示を受けて、緊急対応や医療処置を行うことも少なくありません。

加えて老健は基礎疾患をもっている入所者の方も多く、ストーマを造設した方やインシュリン注射を必要とされる方が入所しているケースも見られ、こういった方々のケア、医療処置なども看護師の仕事となります。

基本的に老健は日勤帯での勤務となり、病院と比較すると緊急性の高い仕事は少ないため心、身の負担は軽いとされています。ただし、科を問わない臨機応変な対応が必要となり、業務内容も多岐にわたることから、柔軟な思考や対応ができる人や、コミュニケーション能力が高い人材が求められる傾向にあります。

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老健で働く看護師のお給料は

老健は施設ごとに勤務形態や給与形態が大きく異なります。そのため、平均相場を出すことが難しいという部分があるのですが、月給25~35万程度の給与水準と考えて良いでしょう。

また、病院看護師と比較して拘束時間が短く、夜勤ありの老健でも月あたりの夜勤回数が少なく手当が低くなるため、お給料は病院看護師よりも少ない傾向にあります。

賞与などについては施設の経営状態に大きく左右され、経営状態の良い施設であれば年2回支給されるケースが多いですが、賞与自体が出されない施設も少なからず存在します。


老健で働くのが向いている人は?



コミュニケーション能力が高い

老健は他の介護施設と比べて、多種多様なスタッフが勤務しています。介護士だけでなく、医師、理学療法士や言語聴覚士、管理栄養士など、様々な専門資格やスキルを持ったスタッフと連携をとりながら業務を進めることになるため、高いコミュニケーション能力が求められます。

働く上で必要な介護スキルがある

老健では看護師であっても介護を担当することが多いため、食事介助や入浴介助などの介護スキルもある程度求められます。介護スキルが著しく低い方、介護は看護師の仕事でないと考える方は、老健では高い評価を得られませんので注意が必要です。

人のためになることが好き

病院などと比較して、施設利用者とじっくり向かい合って対応することが求められるため、人に対して親身になれる方、人の役に立つことに喜びを感じられる方に適正があるとされています。

夜勤にも対応できる

老健は、他の介護施設と異なり医師が常駐しており、病院と比較して少ないながらも夜勤があるケースが多く見られます。

そのため、介護施設の中では病院に近い勤務形態となっており、医療行為もそれなりにあります。こういった体制・労働環境に対応できるかどうかも、向き・不向きを判断するポイントとなります。

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家庭と仕事を両立させるために日勤のみを希望する、看護師として医療処置を沢山経験してスキルアップしたい、といった考えの方には老健は合わない可能性があります。

ミスマッチを避けるためにも、老健での看護師の立ち位置を理解した上で、自分が仕事をする上で何を優先するのか明確することが大切だと言えるでしょう。


老健の好条件求人を探すには?

老健は介護施設の中でも給与水準が高く、病院看護師よりも拘束時間が少なく働きやすいという特徴があるため、看護師から人気の勤務先となりつつあります。

そのため、条件の良い老健求人は競争倍率が高く、求人が掲載してすぐに応募枠が埋まってしまうことも少なくありません。また、好条件求人は看護師専門サイトの非公開案件として掲載されることも多い傾向にあります。


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